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京都産業大学文化学部 人文学的研究にデータサイエンスを取り入れるなど改組 2026年度から

2024/07/08

 京都産業大学では、2026年4月、文化学部に「文化構想学科」「文化観光学科」を新設し、既設の「京都文化学科」と合わせ3学科とし、大学・教学改革をさらに進める。入学定員は320名から370名に拡大する予定。(設置構想中)

 この教学改革を通じて、京都産業大学は、情報学的手法の修得により従来の人文学的研究にデータサイエンスを取り入れ、研究対象の数値化や視覚化(古文書等のテキスト、絵画のような芸術作品の画像、楽譜等の音声のデータ化)、データの蓄積(オープンデータ化、デジタルアーカイブ化)といったデジタルヒューマニティーズを展開し得る人材の育成を目指す。

 また、3学科を横断する基盤教育として英語特別コース「KEEN:KSU English Engagement Network」を設置する。各学科の専門性を身に付けつつ英語運用能力を高めることを目指し、リサーチスキルや英語レポート作成能力を養う科目や英語で文化的コンテンツを学ぶ。また原則として3ヶ月以上の在学留学を必修とする。学生の英語運用能力向上とともに、3学科間の英語学習コミュニティを形成することを目的としている。

 「文化構想学科」は、入学定員170名。コロナ禍以降に生じたグローバル化の問題等を視野に入れつつ、国際文化学科を発展的に解消させるかたちで新たに開設する。データサイエンスによって人文学知の可能性を新たに追求する。また、内閣府が推進するクールジャパン戦略を見据えて、メディアアートやサブカルチャーの領域にも視野を広げ、学科の学びを拡充させることで、人間らしい文化的な社会とは何かを構想し、それを共同・協同・協働して実現できる人材を育成する。

 「文化観光学科」は、入学定員100名。観光の本質的意義を「異文化交流を通して世界平和を目指すこと」と捉え、社会的・経済的側面からのアプローチにとどまらず観光の在り方を文化事象として捉え直すことを最大の特徴とし、世界有数の観光地である京都の地の利を活かし、未来に向けた文化観光の在り方についての課題発見を通して、新しい解を生み出すことのできる人材を育成する。

 京都の大学だからこそと言える地域名を冠する「京都文化学科」は、入学定員100名。キャンパスの地の利を活かし、京都のまちに飛び出して、リアルな日本文化・京都文化に触れるフィールドワークを実施する。京都に点在する歴史的価値の高い資料・史料等のアーカイブ化など、データサイエンスを取り入れることで、日本文化・京都文化をこれまでにない手法で世界に発信できる人材を育成する。

 現時点での構想であり、内容は変更になる場合がある。

参考:【京都産業大学】2026年4月、文化学部が生まれ変わります!

大学ジャーナル https://univ-journal.jp

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